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【実践録】ヤフーの1on1術で部下の成長を引き出すコミュニケーション術|書籍レビュー

【実践録】ヤフーの1on1術で部下の成長を引き出すコミュニケーション術|書籍レビュー

マネージャーとして、多くの人が「1on1ミーティング」を実践しているのではないでしょうか。

私自身も、

  • 情報収集
  • 目標の進捗確認
  • 課題のヒアリング
  • 相談対応
  • 雑談

などを目的に、2週間に1回、1人15分の1on1を行ってきました。「話を聞くこと」を大切にしてきたつもりです。

しかし、本田洋さんの著書『ヤフーの1on1―――部下を成長させるコミュニケーションの技法』を読んで、私の1on1は「部下の成長」という最も重要な視点が欠けていたことに気づかされました。

この記事では、本書を読んで得た学びと、これまでのやり方をどう改善したか、そしてこれから実践しようと決めたことを、備忘録としてまとめます。

これまでの1on1:目標達成の進捗報告がメイン

これまでの1on1

私のこれまでの1on1は、以下の2つの方法で行っていました。

フェーズ1:Googleカレンダーでの簡易的な管理

まずは、Googleカレンダーで3ヶ月先までのスケジュールを確保。説明欄には「チェックイン」「トピック」「チェックアウト」という項目を設け、簡単な流れを作っていました。

  • チェックイン:今日の気分など、雑談からスタート。
  • トピック:前回の振り返りや目標達成の進捗報告、助言が中心。
  • チェックアウト:次の2週間で実践することを決め、「じゃ、これやろうね」と締めくくる。

この段階では、会話の主導権はほぼ私にあり、「管理」の色合いが強いものでした。

フェーズ2:スプレッドシートによる目標の明確化

SMART目標管理

次に、SMARTの法則に沿って具体的な目標を設定してもらい、スプレッドシートで管理する方法に移行しました。

  • S (Specific):明確な
  • M (Measurable):測定可能
  • A (Achievable):達成可能
  • R (Related):関連する
  • T (Time-bound):期限付きの

これにより目標の解像度は上がりましたが、結局は目標達成の進捗報告と相談がメインであることに変わりはありませんでした。

『ヤフーの1on1』から学んだ、部下の成長を促す極意

1on1の本質

本書を読んで、私が「良かれ」と思ってやっていたことが、実は部下の成長機会を奪っていた可能性があることに気づきました。

これまで私は、相手を**「知る」ことが重要だと考え、積極的に質問し、時には「こうしたらいいんじゃない?」と答えを提示**してしまっていました。

しかし、本当に大切なのは、部下自身が考え、答えを導き出すプロセスを支援することだったのです。

以下に、本書の各章で特に印象に残った学びをまとめます。

第1章:1on1ミーティングの基本 - 「聞く」から「引き出す」へ

  • 「今日は何を話そうか?」から始める:部下にテーマの主導権を渡す。
  • 上司は先に自分の考えを言わない:沈黙を恐れず、部下が話すのを待つ。
  • 1on1は状況把握の場ではない:部下の成長のためにある。
  • 言葉を言い換えて内省を促す:「〇〇ということかな?」と問いかけ、思考を深めてもらう。
  • 具体的な行動をイメージさせる問いかけで締めくくる:「次は何から始める?」と、上司が行動を指示しない。

第2章:経験学習モデルで成長を加速させる

1on1は、デービッド・コルブが提唱する「経験学習モデル」を促進させる絶好の機会です。

  1. 具体的な経験をする
  2. 内省する(1on1で深掘り)
  3. 教訓を引き出す
  4. 新しい状況に適用する

日々の業務経験をただの「作業」で終わらせず、学びと成長につなげる。これが1on1の神髄です。

第3章:信頼関係を築くための「働きかけ」

  • 情熱と才能を解き放つ:部下の強みや興味に関心を寄せる。
  • 傾聴の基本姿勢:うなずき、相槌、キーワードの繰り返し。
  • 「今回の出来事から何を学んだ?」:経験を教訓に変える魔法の質問。
  • 非言語情報を読み取る:腕を組む、目をそらすといったサインに気づき、背景にある感情を想像する。
  • 自分で思いついたことの方がやる気は出る:指示ではなく、自発的な行動を促す。

第4章:1on1導入ガイド - 実践のためのヒント

  • 部下が活躍する舞台を作るのが上司の仕事:主役はあくまで部下。
  • ベストタイムは木曜日の午後:週の振り返りと週末に向けたリフレッシュがしやすい。
  • まずは30分から:じっくり話を聞く時間を確保する。
  • 「特にありません」への備え:キャリア、プライベート、人間関係など、いくつか会話のテーマを用意しておく。

第5章:ヤフーが目指す人材開発

  • 「好きなこと・得意なこと・意義を感じること」は何か?:部下の内発的動機づけの源泉を探る。
  • 時には厳しく立て直す:信頼関係があるからこそ、厳しいフィードバックも受け入れられる。

まとめ:明日から実践する、私の新しい1on1

この本は、一度読んで終わりではなく、何度も読み返すべき「デスクに置いておきたい一冊」です。

明日から、私は以下のことを実践します。

  1. 「今日は何を話そうか?」と問いかける
  2. 傾聴に徹し、安易にアドバイスしない
  3. 「今回の経験から何を学んだ?」と問いかけ、内省を促す
  4. 1on1の時間を30分に増やす

もし、あなたが私と同じように1on1の進め方に悩んでいたり、形骸化していると感じていたりするなら、ぜひ本書を手に取ってみてください。きっと、部下との関係が変わり、チーム全体の成長につながるヒントが見つかるはずです。